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<<   作成日時 : 2008/07/27 10:30   >>

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アンデルセンとグリム童話、翻訳本は明治6年に登場(朝日)
グリム兄弟とアンデルセンの童話の翻訳が日本で最初に出版されたのは1873(明治6)年だったことが、横浜国立大学の府川源一郎教授(国語教育)の研究でわかった。これまでの定説より13年さかのぼり、当初から子ども向けの読み物として紹介されたという。

 1873年は、近代教育の始まりとなる学制発布の翌年。この年4月にグリム兄弟の「くぎ」を訳した「銕沓(かなぐつ)の釘(くぎ)の事(こと)」を収録した「サルゼント氏第三リイドル」が出版。9月には、やはり「くぎ」を訳した「人の忠告を用ひずして損せし事」と、アンデルセンの「絵のない絵本」第31夜を訳した「童児熊と戯(たは)むる事」を収録した「啓蒙(けいもう)修身録」が出版された。

 この2冊は子ども向けの啓蒙書で、さまざまな物語をまとめた米国の教科書「サーゼント第三読本」が基になっている。この読本は、幕末から明治初期にかけ慶応義塾でも英語の教科書として使われていたという。

 これまでの研究では、グリムもアンデルセンも1886年に出版された翻訳が最も古かった。グリムはローマ字の雑誌、アンデルセンは学習書に、それぞれ収められていた。

 府川教授は「富国強兵が教育の目的となっていく時代に、どれほど読まれたかわからないが、日本の子どもがグリムとアンデルセンに触れる最初のきっかけになった」と話す。この研究成果は岩波書店「文学」7.8月号に掲載された。
・・・たかが絵本と思うなかれ。辞書も教育機関も今とは比べ物にならないくらいに貧弱だった明治初期に、志のある人たちが懸命に翻訳をしてくれた。その積み重ねが「翻訳大国・日本」そして先進国・日本にどれだけ貢献したことか。私も少しは活字に親しんでいる人間である。だからこそ、このニュースを読んでとてもうれしいのだ。

(今回の一冊)

翻訳と日本文化 (シリーズ国際交流)
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