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<<   作成日時 : 2008/03/01 00:47   >>

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医師不足の改善が必要だ 救急医療(西日本新聞社説・2月29日)を読んだ。北海道新聞の社説(本ブログ「患者を置き去りにしているのはどちらの方?:北海道新聞の社説より 」を参照)とは違い、なかなかズバズバ書いていて面白い。 
 「問題の基本を医師不足においていること」
「経済協力開発機構(OECD)諸国との比較において、日本の医師の少なさを指摘していること」
「とりわけ勤務医に負担がかかっていることを指摘していること」
「国に対し、医師抑制政策を見直すよう求めていること」
「『安易な救急車要請は慎みたい』と住民に対しても釘を刺していること」
上のようなことを書いている。私の文章が信じられない方は、下の記事をご覧になっていただきたい。

(今回の一冊)食卓の向こう側〈6〉産む力、生まれる力 (西日本新聞ブックレット)

医師不足の改善が必要だ 救急医療(西日本新聞社説・2月29日)
 受け入れ病院が長時間見つからず、患者が死亡するという事例がまたあった。

 先月、コンテナ船の中国人乗組員が体調不良となり、佐賀県唐津市の港に救急車が駆けつけた。ところが、周辺15病院から受け入れを断られ、2時間半後、やっと福岡市東区の病院に送り込んだものの、脳出血で死亡したのだ。

 救急医療体制は、入院を要しない開業医中心の初期救急、入院や手術の可能な2次救急、重篤患者を受け入れる大病院中心の3次救急という3段階に分けて、各地に構築されている。

 2次、3次救急の病院は、初期救急で対応困難と判断された場合、すべての急患を原則受け入れることになっている。今回の例も、救急隊が問い合わせた病院の半数近くが2次、3次機関だった。

 にもかかわらず、受け入れ拒否が起こる。別の急患の処置中と回答した病院もあったが、共通するのは絶対的な医師不足のようである。

 救急病院のなかには、若いアルバイト医師や救急対応のできない医師が当直する例もあるという。こうした病院で、重症の急患を受け入れられるはずがない。救急病院の3割が名ばかりで、急患を搬送できないという調査結果もある。

 経済協力開発機構(OECD)の最近の比較では、人口1000人当たりの日本の医師数は30カ国中27位の2.0人。機構平均3・0人を大きく下回る。逆に診察数は国民1人当たり13.8回で、データのある28カ国中最多だ。

 少ない医師が多くの患者を診ている実情が分かる。とくに勤務医に顕著だ。過重労働が医師を病院から遠ざけ、そのことがますます病院勤務を過酷にする。救急対応も当然難しくなるわけだ。

 政府は医療費抑制の観点もあり、医師抑制基調を変えていない。医学部定員はピーク時より8%減っている。国は、まずは医師抑制策を見直し、病院の医師不足の改善に努めるべきである。

 救急網の再構築も必要である。名ばかりの救急医療機関には退場を願い、急患をいつでも受け入れ可能な信頼性の高い救急網に変えていかねばならない。

 厚生労働省は新年度、地域医療に詳しい医師らが救急患者の受け入れを仲介するコーディネーター事業を始める。門前払いを幾分減らす効果はあろう。

 消防庁によると、空きベッド状況を知らせる救急医療情報システムが活用されていない実態もある。病院の9割が情報の即時更新をしないためだ。効率よい急患搬送のための情報更新の仕組みを、必要なら行政も一緒に考えるべきだろう。

 住民の協力も不可欠だ。救急搬送者の半数が軽症という。彼らに手を奪われ、重症患者が受け入れられなくなることもある。安易な救急車要請は慎みたい。

 医師が余裕を持って対応できる救急体制の確立を、医療機関はもちろん政府も地域も真剣に考えるときである。=2008/02/29付 西日本新聞朝刊=
食卓の向こう側〈6〉産む力、生まれる力 (西日本新聞ブックレット)
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