朝日新聞の「救急存亡」シリーズは5回目の「苦闘」で終わる。個人的にはその2「外患」が一番面白かったが、他の読者はいかがお考えであろうか?今回の「苦闘」は、二つの例を挙げている。一つ目は東京の墨東病院。ER(救急室)がオープンされたのが2001年11月のこと。オープン前と比べると救急搬送は五割増(年間6000→9000件)。救急外来は5万人近く。ここで明らかになったのは、本来なら診療所に来るべき人までERに駆け込む人が多いという実態。「全ての患者を引き受ける」ことが、紙に書くこととは違い、実行しがたいことを当事者は身をもって学んでいる。 二つ目の例は、京都・山科区にある洛和会音羽病院。ここでは救急受け入れを断ることはゼロに近い。経営も黒字。それを可能にするのは「多くの医者をもつこと」と「専門医だけでなく、幅広い診療をできる医師ももつこと」である。音羽病院は救急医療の成功例として挙げられているが、実際、音羽病院のようなことが可能な病院・地域は一体どれくらいあるのだろうか、と考えざるを得ない。 この二つ目の例は、記事を書いた人は、この例を挙げることによって救急医療の希望を世間に示したいのかもしれない。しかし私はこの記事を読んで「ここまでしないと世間を納得させる救急医療にならないの?」と軽い絶望感を味わってしまった。つまり「救急医療対する合格の基準が高すぎるんじゃないの?」ということ。 朝日新聞のこの「救急存亡」のシリーズ。いろんな病院のいろんな医師を取材し調べた労作、だと思う。ただ、救急存亡の元凶といえるもの(医療行政、法曹界、患者、マスコミ)についての突っ込みはあんまりなかったと思う。まあ、このシリーズのテーマの性質上、しょうがないわけであるが。このシリーズの続編が朝日新聞の紙上に出てくる日を待っている。 人気ブログランキングへ にほんブログ村 (今回の一冊) 病める医療―現場から問う危機の実態
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TBありがとうございます。 |
アイスゆず 2008/02/12 22:00 |
コメントありがとうございました。これからもよろしくお願いします。 |
3番目の落書き 2008/02/14 20:45 |
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